レビー小体型認知症で障害年金はもらえる?認定基準と申請3つの重要ポイントを専門社労士が解説!
レビー小体型認知症と診断され、幻視やパーキンソン症状、気分の浮き沈みなど、ご本人にしか分からない辛い症状と闘う日々をお過ごしのことと存じます。思うように働くことも、日常生活を送ることも難しくなり、「治療費やこれからの生活費はどうしよう…」と大きな不安を抱えていらっしゃるのではないでしょうか。ご家族の方も、介護の負担と経済的な心配で、心身ともにお疲れかもしれません。
そのような状況で、ぜひ知っていただきたいのが「障害年金」という国の制度です。
障害年金は、病気やけがによって生活や仕事が制限される場合に受け取れる公的な年金で、レビー小体型認知症もその対象となります。経済的な基盤ができることで、安心して治療に専念したり、介護サービスを利用したりと、ご本人とご家族の負担を大きく軽減できる可能性があります。
この記事では、障害年金専門の社会保険労務士が、レビー小体型認知症で障害年金を受給するために知っておくべき「3つの基本要件」から、申請で最も重要となる「診断書」や「申立書」のポイント、そして具体的な受給事例まで、分かりやすく解説します。
「自分も対象になるのだろうか?」「手続きが難しそう」と感じていらっしゃる方も、この記事を読めば、申請への第一歩を踏み出すための知識とヒントが得られるはずです。ぜひ最後までご覧ください。
Contents
障害年金とは?
生活を支える公的な年金制度
障害年金は、病気やけがが原因で、日常生活や仕事に支障が出ている方々の生活を支えるために国から支給される公的な年金です。現役世代の方も対象で、65歳からもらう老齢年金や、万が一の時に遺族が受け取る遺族年金と同じ、公的年金制度の一つです。
「障害」と聞くと身体の障害をイメージされる方が多いかもしれませんが、レビー小体型認知症のような精神の障害も、もちろん対象となります。
「障害基礎年金」と「障害厚生年金」の2種類
障害年金には、初診日(その症状で初めて医師の診察を受けた日)に加入していた年金制度によって、2つの種類があります。
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障害基礎年金:初診日に国民年金に加入していた方(自営業、専業主婦(主夫)、学生、無職の方など)が対象です。等級は1級と2級があります。
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障害厚生年金:初診日に厚生年金に加入していた方(会社員、公務員など)が対象です。障害基礎年金に上乗せして支給され、1級、2級、3級、そして一時金である障害手当金があります。
レビー小体型認知症で障害年金を受給するための3つの基本要件
障害年金を受給するためには、以下の3つの要件をすべて満たす必要があります。レビー小体型認知症のケースに当てはめて見ていきましょう。
要件1:初診日要件|最初に医師の診察を受けた日はいつか
「初診日」とは、レビー小体型認知症の原因となった症状(物忘れ、幻視、手足の震えなど)ではじめて医師または歯科医師の診療を受けた日のことを指します。
この「初診日」が非常に重要で、この日を基準に、次に説明する「保険料納付要件」を満たしているか、また、どの年金制度(障害基礎年金か障害厚生年金か)から支給されるかが決まります。
【レビー小体型認知症の場合の注意点】 レビー小体型認知症は、初期にうつ病やパーキンソン病と診断されることも少なくありません。最終的にレビー小体型認知症と診断された場合でも、最初の原因となった症状でかかった医療機関の受診日が初診日と見なされることが一般的です。 「物忘れで内科へ」「気分の落ち込みで心療内科へ」といった日が初診日になる可能性があり、特定が難しいケースも多いため、専門家への相談をおすすめします。
要件2:保険料納付要件|年金保険料を納めているか
原則として、初診日の前々月までの公的年金の加入期間のうち、3分の2以上の期間で保険料を納めている(または免除されている)必要があります。
ただし特例として、初診日が令和8年3月31日までにある場合は、初診日の前々月までの直近1年間に保険料の未納がなければ良いことになっています。
「保険料を払っていなかった期間があるから…」とあきらめる前に、ご自身の納付状況を年金事務所で確認してみましょう。
要件3:障害状態要件|レビー小体型認知症の認定基準
「障害認定日」(原則として初診日から1年6ヶ月が経過した日)の時点で、レビー小体型認知症による障害が、国が定める障害等級に該当していることが必要です。
レビー小体型認知症は「精神の障害」として審査され、その認定基準のポイントは「日常生活にどれだけの支障が出ているか」です。具体的には、以下の2つの側面から総合的に判断されます。
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日常生活能力の判定:食事、身辺の清潔保持、金銭管理、対人関係など7つの項目について、「自発的にできるか」「援助が必要か」を評価します。
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日常生活能力の程度:全体として日常生活がどの程度制限されているかを5段階で評価します。
【等級の目安】
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1級:身のまわりのことがほとんどできず、常時介護が必要な状態。
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2級:食事や身辺の清潔保持などに多くの援助が必要で、日常生活が著しく制限されている状態。一人での外出が困難な場合など。
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3級(障害厚生年金のみ):労働に著しい制限がある状態。認知機能の低下や幻視・パーキンソン症状などにより、仕事の効率や正確性が著しく低下している場合など。
レビー小体型認知症特有の「幻視・妄想」「パーキンソン症状(手足の震え、歩行障害)」「自律神経症状(便秘、頻尿、立ちくらみ)」「症状の日内変動(良い時と悪い時の波)」などが、これらの日常生活や就労にどう影響しているかを具体的に示すことが極めて重要です。
レビー小体型認知症の障害年金申請で最も重要なポイント
3つの要件を満たしていても、それを証明する書類が不十分であれば不支給となってしまう可能性があります。特に重要なのが「診断書」と「病歴・就労状況等申立書」です。
最重要書類!「診断書」で症状を正しく伝えるコツ
審査において最も重視されるのが、医師が作成する「精神の障害用の診断書」です。特に以下の項目が審査結果を左右します。
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⑧日常生活能力の判定:食事、金銭管理、買い物、対人関係など7項目について、ご自身の状況を医師に正確に伝えることが不可欠です。
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⑨日常生活能力の程度:5段階評価です。医師が実態より軽く評価してしまうと、適切な等級に認定されない可能性があります。
【医師に実態を伝えるためのコツ】 レビー小体型認知症は症状に波があるため、診察時の状態が良いと、日常生活の困難さが十分に伝わらないことがあります。
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幻視や妄想の具体的な内容や頻度
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パーキンソン症状による転倒やつまずきのエピソード
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日によって気力や体力が大きく変動すること
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着替えや入浴、食事の準備などにどれくらい時間がかかるか、どのような手助けが必要か
といった内容を箇条書きのメモにまとめ、事前に医師に渡しておくことを強くお勧めします。ご家族から見た普段の様子を伝えるのも非常に有効です。
もう一つの重要書類!「病歴・就労状況等申立書」の書き方
これは、ご本人やご家族が作成する唯一の書類であり、診断書だけでは伝えきれない日常生活や就労上の困難さをアピールできる重要な書類です。
発症してから現在までの生活の変化を、具体的に、矛盾なく記述することが求められます。
【困難さを伝えるアピールのポイント】
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発症から現在までの経緯:いつ頃からどのような症状が出始め、どのように生活が変化していったかを時系列で書きます。
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具体的なエピソードを盛り込む:「幻視が見えて大声を出してしまった」「料理の手順がわからなくなり火を消し忘れた」「まっすぐ歩けず何度も転んでケガをした」など、具体的な出来事を書くことで、審査する側も困難さのイメージがしやすくなります。
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ご家族の介護の状況:食事や入浴、金銭管理、服薬管理など、ご家族がどのような手助けをしているかを具体的に書きましょう。
診断書とこの申立書の内容に食い違いがあると信憑性が低いと判断されかねません。一貫性のある内容で、ご自身の困難な状況を具体的に訴えることが大切です。
レビー小体型認知症の申請こそ専門家(社会保険労務士)に相談するメリット
ここまでお読みいただき、「自分一人で手続きするのは難しそうだ…」と感じられた方もいらっしゃるかもしれません。レビー小体型認知症の障害年金申請は、専門的な知識が必要となる場面が多くあります。そんな時、私たち社会保険労務士(社労士)が強力なサポーターになります。
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複雑な手続きをすべて任せられる:初診日の証明、必要書類の収集、申立書の作成など、時間と手間のかかる作業を代行し、ご本人やご家族の負担を大幅に軽減します。
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受給の可能性を高める専門的なサポート:レビー小体型認知症の特性を踏まえ、どうすれば症状の困難さが伝わるか、医学的・法律的な観点から的確なアドバイスを行い、認定の可能性を高めます。
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精神的なストレスからの解放:医師とのやり取りや、慣れない書類作成のプレッシャーから解放され、治療や介護に専念できます。
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万が一の場合も安心:もし不支給という結果になっても、その決定に不服を申し立てる「審査請求」「再審査請求」まで、一貫してサポートします。
まとめ:あきらめる前に、まずは専門家へご相談ください
今回は、レビー小体型認知症で障害年金を受給するためのポイントについて解説しました。
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障害年金は、レビー小体型認知症も対象となる公的な経済的支援制度です。
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受給には「初診日」「保険料納付」「障害状態」の3つの要件を満たす必要があります。
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特に、症状の波や多様な症状を「診断書」や「病歴・就労状況等申立書」でいかに具体的に伝えるかが重要です。
レビー小体型認知症の症状は、ご本人だけでなく、支えるご家族にとっても大変なご苦労があることと思います。経済的な不安が少しでも軽くなることは、精神的なゆとりにも繋がります。
「症状が軽いかもしれない」「手続きが複雑で無理だ」とあきらめてしまう前に、障害年金の専門家である私たちに、ぜひ一度お話をお聞かせください。あなたは決して一人ではありません。その辛いお悩みを、私たちが全力でサポートします。
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レビー小体型認知症の障害年金申請でお悩みなら、まずは無料相談をご利用ください。 ご本人、ご家族からのご連絡を心よりお待ちしております。 一人で抱え込まず、私たち専門家と一緒に、より良い生活への一歩を踏み出しましょう。