【2025年最新】自閉スペクトラム症(ASD)で障害年金はもらえる?知的障害なし・就労中でも受給するための全知識
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はじめに:その「生きづらさ」は、我慢しなくていいものです
「空気が読めないと職場で怒られ続け、転職を繰り返している」
「特定の作業には集中できるが、急な予定変更パニックになってしまう」
「感覚過敏があり、通勤電車に乗るだけで疲れ果ててしまう」
自閉スペクトラム症(ASD)の特性による悩みは、周囲からは「わがまま」「努力不足」と誤解されやすく、ご本人様が一番苦しんでいらっしゃることと思います。
また、「自分には知的障害がないから、障害年金はもらえない」と諦めている方も少なくありません。
しかし、障害年金の審査で重視されるのは、IQの高さではなく「日常生活や社会生活(仕事)に、どれだけの支障が出ているか」です。
たとえ知的障害がなくても、コミュニケーションやこだわりによって生活が困難であれば、受給の可能性は十分にあります。
この記事では、障害年金専門の社会保険労務士が、ASDの方が障害年金を受給するための条件、令和7年度(2025年度)の最新金額、そして審査を突破するための重要なポイントを解説します。
1. 知的障害がなくても大丈夫!ASDの認定基準
自閉スペクトラム症(ASD)の認定は、精神の障害用ガイドラインに基づいて行われます。ポイントは「対人関係」「意思疎通」「こだわり」などによる生活への影響度です。
1級(自力での生活がほぼ不可能)
- 状態: 言語による意思疎通が困難で、身の回りのこと(食事・排泄)に常時援助が必要な状態。
- 特徴: 高度の自閉症状があり、家族や施設職員の常時介護なしでは生命維持も危ういケース。
2級(日常生活に著しい制限がある)
- 状態: 他人とのコミュニケーションが極めて苦手で、予期せぬ事態に対応できない。独居は可能でも、家族や福祉サービスの援助がなければ生活が成り立たない状態。
- 特徴: こだわりが強く、臨機応変な対応ができない。
- 抽象的な指示が理解できず、トラブルになる。
- 感覚過敏が強く、外出が困難。
- ※「知的障害なし」のASDの方も、この2級認定を多く受けています。
3級(労働に著しい制限がある・厚生年金のみ)
- 状態: 日常生活はある程度できるが、特性により一般企業での就労が難しい、または大きな配慮が必要な状態。
- 特徴: 一般枠で就労しているが、コミュニケーションの問題で長く続かない。
- 単純作業に限定された業務に従事している。
2. 【2025年最新】ASDで受け取れる年金額
令和7年度(2025年4月~)の年金額は以下の通りです。
障害基礎年金(初診日が国民年金の方・20歳前の方)
初診日が20歳前(学生時代など)にある場合や、自営業・無職の期間にある場合です。
※20歳前に初診日がある場合、保険料の納付要件は問われません(所得制限あり)。
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等級 |
年金額(令和7年度) |
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1級 |
1,039,625円 + 子の加算 |
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2級 |
831,700円 + 子の加算 |
障害厚生年金(初診日が厚生年金の方)
会社員として働いていた期間に、初めて精神科などを受診した場合です。
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等級 |
年金額の目安(令和7年度) |
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1級 |
障害基礎年金1級 + 報酬比例の年金 × 1.25 + 配偶者加給年金 |
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2級 |
障害基礎年金2級 + 報酬比例の年金 + 配偶者加給年金 |
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3級 |
報酬比例の年金(最低保障 623,800円) |
3. 「働きながら」でも受給するための重要ポイント
ASDの方から最も多い質問が「仕事をしていると貰えませんか?」というものです。
結論から言うと、働いていても受給は可能です。ただし、以下の点が審査で厳しくチェックされます。
障害者雇用枠の場合
障害者雇用で働いている、または就労継続支援(A型・B型)を利用している場合は、「労働能力に制限がある」ことの証明となり、受給のハードルは比較的低くなります(2級の可能性も十分あります)。
一般雇用(クローズ就労)の場合
一般枠でフルタイム勤務をしていると、「労働能力あり」とみなされやすく、審査は厳しくなります。
しかし、以下のような実態があれば、認定される可能性があります。
- 職場での配慮: 「電話応対を免除されている」「指示は全て文書でもらっている」「個室で作業している」などの特別な配慮がある。
- 対人関係の孤立: 同僚とうまく関われず、業務上の意思疎通に支障が出ている。
- 家庭での反動: 職場では過剰適応(無理して普通を装う)しており、帰宅後は疲れ果てて寝たきりになっている。
重要: 単に「働いている」事実だけでなく、「どのような配慮の下で、どんな苦労をして働いているか」を具体的に主張することが不可欠です。
4. ASD申請の壁:「初診日」と「診断書の依頼」
初診日はいつ?「発達障害」と診断された日とは限らない
ASDは生まれつきの脳の特性ですが、大人になってから診断されるケースが増えています。
この場合、「子供の頃から症状はあった」としても、障害年金上の初診日は「症状のために初めて医療機関を受診した日」となります。
過去に「うつ病」や「不登校」「適応障害」などで精神科・心療内科に行ったことがある場合、そこが初診日となる可能性があります。昔すぎてカルテが残っていない場合でも、諦めずに専門家へ相談してください。
医師に「特性」を正しく伝える
ASDの方は、言葉を文字通り受け取る特性や、自分の困りごとを客観的に説明するのが苦手な場合があります。
医師に「調子はどう?」と聞かれ、「(今の瞬間は)普通です」と答えてしまうと、診断書には「問題なし」と書かれてしまいます。
- 臨機応変な対応ができない具体的なエピソード
- 過去の退職理由(人間関係トラブルなど)
- 家族に手伝ってもらっていること(金銭管理、役所の手続きなど)
これらをメモにまとめ、医師に渡して「診断書に反映してください」と依頼しましょう。
まとめ:その特性は、あなたのせいではありません
自閉スペクトラム症による生活のしづらさは、あなたの努力不足ではありません。
障害年金は、その特性と付き合いながら生きていくための、大切な命綱です。
「IQが高いから無理だと言われた」
「初診日が昔すぎて分からない」
「働いているけれど、限界を感じている」
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